何だかんだで2ヶ月近くが経ってしまいました。個人面談の2つ目のポイントである「自分の頭で考えさせる」ことの達成の為に思考停止を打破する具体的な例を挙げてご紹介してきました。技巧に走る必要は無いとは思いますが、とはいえ中々生徒さんに自分で考えてもらい本音を話してもらうという事は容易ではないという事だと思います。しかしここが成功すれば面談の効果は飛躍的に上がると思います。是非様々な角度から、質問の仕方も工夫してトライしてみて下さい!
今回は次のポイントに入る前に注意点だけご紹介して次に繋げたいと思います。後のパートで詳細を触れますが「優等生的な回答に注意!」というものです。ご紹介した質問などで原因の追究などをしていると、面談相手の中には「相手が望む回答」を【本能的に】探って答える方が出てきます。一概には言えませんが生徒さんでも空気を読むタイプ、又相手(先生や上級生)の顔色を伺うタイプ、或いは普段から「~べき論」を唱え部内をまとめている幹部の方々に見られる傾向です。これらの方々は過去の体験や先生・先輩の助言などの蓄積により「この答えをすればこのやり取りを切り抜けられる(満足される・怒られない)」と無意識に感じ、その答えをチョイスするといった流れです。質問に対しあまり長い時間考えずテンポ良く返ってくる答えはこの類であることが多いと思います。例えば前回の例での答えとして「もっと二つの練習のバランスを考え取組むべきでした」などとテンポよく瞬時に返ってきたとしたら、それは間違いなく「このやり取りを円滑に終わらせるための無難な正解」を瞬時に探り当てて回答しているということだと思います。意識的に行えば若干狡猾さも感じられる行動ですが、重ねて申し上げますがご本人は無意識に行っていますので悪意や狡さの意識は全くありません。しかし、肝心の生徒さんが【~べき論】により質問者の望む答えをチョイスするといったやりとりでは、それは質問者の為の面談になってしまいます。そういった答えが出た場合は鵜呑みにせず「何故そう思う?」等の掘り下げを使って感情の域に到達できるように工夫して下さい。本音を探る必要があるのは、あくまでもこの「面談」というものが感情を揺り動かすものでなければ効果が上がらないという大前提があることをまずご認識下さい。この辺りは又後日詳しく触れていきたいと思います!