本題から外れますが、今年も箱根駅伝をTV観戦しました。かれこれ20年以上の恒例行事になっていますが、私にとって毎年感動を頂いているとても大事な行事になっています。そして特に私の中で興味深く映ったのは青山学院大学が初の優勝を遂げた今から6年前の大会でした。

それまでの箱根駅伝は「襷の絆・気合・仲間への想いの強さ・粘り・根性」等フィジカル以外のこういったメンタル要素がタイムや結果に大きく影響をしていました。そしてそれは基本今でも変わっていないと思います。それだけこの「箱根駅伝」という存在が特別なものなのでしょうね。体調不良やオーバーペースによりいわゆる「ブレーキ状態」というフラフラな状態になってしまう光景がほぼ毎年見られますが、その選手が歩くようなペースで次の選手に襷を渡す辺りのシーンではほぼ無意識状態らしいですね。そんな体力の限界を超えた無意識状態でも「選手を立たせ・歩かせ・走らせ・そして繋がせる襷の力」はやはりすごいものがあるとTV越しなりに思っておりました。

そんな中、従来の箱根の雰囲気とは少し趣を異にした優勝候補のチームが出現しました。青山学院大学です。率いる原監督はトップセールスマンからの転身組。そして掲げた作戦は「ワクワク大作戦!」。選手たちも従来の選手のイメージからするとあか抜けた顔立ちで、ともすると「チャラい」感じのイメージだったのですが終わってみれば圧勝!応援カーからの監督の選手への声掛けも「このペースを守れ!いいぞ!これで明日の主役はお前だ!」とか「スターになれ!」など今まで聞いたことのない応援でした(笑)。

ポジティブな感覚が日本一を取った瞬間でした。勿論そんな単純な構造ではないと思いますが、間違いなく駅伝もこの瞬間舵を切ったと感じました。「~しなければならない」から「~したい!」への変容です。その後見事な4連覇を成し遂げ時代を築きました。原監督の講演は一度拝聴したことがありますが、改めて又お話を伺いたいと今年の駅伝を見ながら思いました。