おはようございます。昨日は外部講師の方へどのように練習をみてもらうか?という事に関して工夫の余地がある旨を述べました。では具体的にどのような案があるかという事ですが、その講師の方を「指揮者ではなく秀逸なプレイヤーとしてお招きする」というスタンスはいかがでしょうか?

プロの方であれ音大生の方であれ吹奏楽の指導に来る方は、吹奏楽経験者の可能性が高いですよね。であれば専門の楽器があるはずです。私が練習を拝見した学校ではほとんどが講師の方は楽器を持ってこず、全体練習を見た後生徒さんからの質問に答えるといったスタイルを取っていました。「素晴らしい見本になるのにもったいないな~」と思って眺めていました。

例えばクラリネット専門の先生であればクラだけでなく木管楽器全体、トロンボーンの先生であれば金管楽器全体のお手本になります。基礎練習だけでなく楽曲の練習でもお手本としてお願いしましょう。例えば難しい部分や出来ていない部分の旋律を解説付きで演奏してもらいます(出来ればメトロノームをかけた中でお願いしましょう!)。そして必ずその演奏を録音し翌日以降はそのお手本を確認しながら自分たちの演奏と比較し近づけていく練習をします。

いかがでしょう?一見原始的で非効率な練習の様に見えますよね?しかし全体合奏で注意されている個所などは生徒さんは(実は)正解が分からずにやみくもに何回もその部分を練習しているというケースが多いのです。そういった個所はお手本を録音し、その正解と自分の演奏は何が違うのか聞き比べながら練習した方が最終的に上達は速いです。それはお手本を実際に聞くことで「あるべき演奏の概念が環境によって変化する」という事だからです。「あ、こういう風に吹ければいいんだ!」という気付きがあれば大収穫です。その通りにできる出来ないかはこの段階では気にする必要はありません。そして録音して都度、お手本と自分の演奏を確認することによって元のコンフォートゾーンに戻る事を防止するのです。

まとめますと、定期的に指導をお願いしている外部講師の先生へは、直前時期の全体指導だけでなくこういったプレイヤーとしてのお手本としての指導もお願いするという工夫をすることで、従来と変わらない予算の中、コンフォートゾーンを変えるきっかけを作ることが出来ると思います。是非一度交渉してお願いしてみて下さい。

明日は別の「コンフォートゾーンを変える方策案」についてご紹介します。