おはようございます。昨日は強豪校に入った場合の上達の速さのメカニズムについてコンフォートゾーンを用いてご説明しました。初心者の一年生は一般的な学校の環境にいるよりはるかに早く上達することになります。そして結果的に強豪校の組織の中での底辺の技術が高くなる現象がおきます。これを私はボトムアップ現象と呼んでいます。
少しわかりにくいでしょうか?これは何も音楽に限らず会社などビジネスの集団でも同じ傾向があります。わかりやすいようにあえて言葉を選ばずに言うとこういう事です。
「ある会社の社員の質のレベルを知りたければ、活躍しているエリート社員でなく、足を引っ張っているダメ社員を見ること。そのダメ社員たちのレベルがその会社のレベルである」
どんな会社でも信頼され、仕事を任され頑張っているエリート社員は輝いています。そしてその実績や能力もそんなに会社差はありません。一方お荷物社員と言われるダメ社員はどうでしょうか?理由や背景は置いておいて会社からの評価は低く、モチベーションもない。仕事をさぼり会社の愚痴を言っている方々は残念ながらどの企業にもいますが、そのレベルは会社によって全く違います。そんな中で一流企業と言われる会社やエクセレントカンパニーとして紹介される会社やブラックではなく健全に生産性が高い会社の底辺社員のレベルは他の企業よりはるかに高いのです。例えば他の会社のボトム社員同様に不満は持っているにしても、お客様への応対の礼儀や服装。はたまた社会人としての常識(時間や約束を守る等)がそうでない会社よりきちんとしています。企業コンサルのプロの方の中には「社員のボトム(底辺)を挙げることが企業の成長の鍵だ」と言っている方もいらっしゃいます。
会社の例でご説明しましたが吹奏楽部にあてはめるとそのボトムとは一般的には初心者である一年生という事になりますが、それが誰であれこのポジションの方々の技術レベルが高い学校は実力が高く結果的にコンクールなどでも上位に位置します。
他の学校の吹奏楽部の練習見学に行かれる機会もあるかと思います。その際この視点で観察してみるとそのレベル感が理解しやすくなると思います。是非お試しくださいませ。