前回お話ししました通りスコアリーディングなんて聞きますと私もよく専門的なことはわかりません。TVなどで巨匠がスコアを見せながら「この音符に作曲家は魂を込めた」とか言っているのを聞いても私にはよくわかりません(笑)。ただそういう経験や才能を必要とする域まで求めずとも、構造を理解し基本的な練習を進めるくらいの理解は可能かと思いますので、そのためのワークをご紹介しますね。
1:何でも良いので楽曲のスコアを用意してほぼ全部の楽器が演奏しているところ(休符ばっかりの箇所は意味がないので)の箇所1~2ページをコピーを取ります。
2:5色の蛍光マーカーを用意する(ピンク、黄色、オレンジ…とかそんな感じで揃えて下さい)
3:そのコピーした楽譜を見て、「同じ動きをしている音符を同じ色のマーカーで」ひいていきます。
→音の高さは関係ありません。同じリズム、音型の群ごとに色分けをしていきます。
これだけです。いかがでしょうか?多少のイレギュラーはありますが大体5色で収まったのではないでしょうか?よくある例が全音符、2分音符で和音をつくるグループ、旋律を歌い上げるグループ、頭打ちでリズムを刻むグループ、逆に裏打ちのリズムを刻むグループ、+α、大体こんな感じですかね。
いかがでしょう?スコアだけざっと眺めると「なんて複雑な事を作曲家はやっているんだ!」と呆然としますがこうしてグルーピングしていくと大体3~4パターンの音型をそれぞれの楽器に振り分けているに過ぎないという事がよくわかると思います(すみませんわかりやすくするために敢えてこのような表現にしました)。以前娘の合唱のコンクール曲で「混声16部」という難曲を取り上げていましたが、その曲ですらグルーピングしていくと4声平均位であったと思います。
敢えて簡潔に言えば、そのグループ内の動きと音程があっており、グループ間のバランスが合っていればそれだけで相当すっきりとしたサウンドになるはずです。その為に事前にどのように指導者側が頭を整理していくか?の一つの例を次回ご紹介していきたいと思ます。