前回は無意識の口癖が否定につながっている旨をご説明しました。では実際相手の発言をどの様に受けたら良いのでしょうか?簡単に具体例を紹介します。

まずは、テンポゆっくりで「なるほど~。そうだね~」という感じで一度じっくりとその相手の発言を心に浸み込ませてください。そこで1~2秒我慢して沈黙。その後に自分の意見を述べていきます。この肯定の受けと沈黙の思考時間が相手に「聞き手は自分の意見を真剣に考えてくれている」といった印象を与え、信頼感に繋がります。通常の本人の会話のテンポや間合いと違いますから一度やってみると結構我慢が必要であることが判ります。しかし相手に与える印象は劇的に変わりますから是非トライしてみて下さい。

又、相手の発言を「オウム返し」する方法も効果的です。NLPではバックトラッキング法と呼ばれているそうです。前々回のやり取り例です。

1:私「どうした?元気ないね?」

2:部下「いや、ちょっと最近家の方で問題があって」

3:私「家の方で?…どうした?

4:部下「いや、実は最近妻とうまくいってないんです」

5:「奥さんと?…それは大変だね。良かったら詳しく聞かせて

いかがでしょうか?文字で見ると大した違いが感じられないかもしれませんがこの赤字のオウム返し部分の言葉を入れると実際の会話での効果はてきめんです。11月11日のブログでご紹介したゴルフを話材にした初対面のお客様とのアイドリングトークの会話例でも私はこのバックトラッキングを多用しています。時間に余裕がある方はその視点で改めてその回のブログをご覧頂ければと思います。

こういった工夫のやり取りの後、自らの意見を述べていきます。そうすると「いったん自分の意見を全て受け入れてくれた上で意見を言ってくれている」と無意識に感じますので比較的素直にその意見も受け入れてくれます。ぜひ一度お試しください!