おはようございます。昨日は最後にアクションプランについて少しシビアなやりとりがある旨のコメントで締めました。今日はそのやりとりについて前職時代の面談のシーンを例にとってご説明致します。
【楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する】 京セラ元会長の稲盛さんの有名な言葉です。私も前職マネージャー時代この言葉を常に意識し部下の育成にあたっていました。年初に行う「今年どうなりたいか?3年後にどうなっていたいか?」等の面談についてはそれこそ本人のコンフォートゾーンを外す為に「そんな目標でいいの?」「もっと出来るよ!」「もっとスケールの大きな目標にしようよ!」といった感じで本人の楽観的なコメントを引き出します。
しかし実際の今週のアクションプランや着地見込については悲観的に質問していきます。「これが達成出来る確率は?」と質問し、間違っても「100%」等と返そうものなら「100%?それは何が起こっても達成という事だよね?じゃあ例えば天災が来ても大丈夫という事?」といった感じで本人の甘い見通しについて静かに詰めていきます。結果、最初は100%であった確率は最終的に40%位まで下がります(笑)。災害や商談相手の不慮の体調不良など不可抗力の分は致し方ないとして、それ以外の未達成要因となりうるファクターを列挙していきます。商談相手本人以外の周囲の反対意見や同業他社の横やりといったような、それこそ可能性がある事をどんどん挙げていき、「本当に大丈夫?」、「断られる可能性が少しでもある要因は他にない?」、「それ以外にも断られる要因は本当にない?」という感じで超悲観的に訊いていきます。そして出し尽くした後に、【もしそうなった場合の対処】や【そうならない為の布石】を検討していきます。そして最終的に「限りなく高確率で成功する」と思える所まで対策を練ります。
ここまでくれば後は実行するのみです。「ここまで対策を練ったんだから大丈夫!」と完全な自信を持って臨めます。そしてマネージャーである私も「もう心配ない!絶対に大丈夫!」と楽観的に励まして送り出すのです。
このサイクルを繰り返す内に最初は見通しの甘かった新人さんも、一気に成長し半年も経てば、「来週絶対に契約するから」という顧客の言葉さえ鵜呑みにせず確実に契約に持っていけるような周到な準備をするようになるのです。
生徒さん相手の面談ですから、ここまでシビアなやりとりは出来ないでしょうし、又ビジネスでもないので実際する必要もないと思います。しかしいくつかのポイントについてはやりとりをしておく必要があります。その理由とポイントは明日お話いたします。