おはようございます。合同(見学)練習のまとめをして次回につなげたいと思います。コンフォートゾーン上昇の威力は前回エレベーターに例えた通りですが、そのメカニズムをもう一度下記にまとめます

1:自分達のコンフォートゾーンの外(上)にある異質な存在の認識

2:異質なものとの同化の開始

3:コンフォートゾーンの移動

このステップで移動することを理解出来れば、何も強豪校だけでなくとも合同練習の効果を取り入れることが可能です。例えば中学校にとっては高校。高校にとっては大学や一般団体の比較的上手な団体との合同練習です。実力差があるほど効果的です。このように従来のイメージの延長線上ではなくガラガラとそれまでの認識が変わるような機会を設けることが効果的なのです。

そしてコンフォートゾーンが移動した後は新たなゾーンと従来のゾーンの引き合いの現象が始まります。つまり新しいゾーンの中にとどまるか、従来の自分達らしさに戻ろうとするかの引き合いです。指導者の先生はこのタイミングに注視して新しいゾーンにとどまれるように工夫してあげて下さい。録音が効果抜群なのは新しいゾーンの感覚を忘れないようにしてくれることです是非ご活用ください。そして常に新しいコンフォートゾーンを基準にして指導・注意・声掛けをしてみて下さい。この声掛けの仕方やセリフの工夫に関しては後日のもう一つのコンフォートゾーン移動の方策の中で詳しくご説明しますが、キーワードは「過去形」です。「こうなりたい」といった未来形でなく「すでにこうなった」と過去形を使います。「もうすでに自分達は変わったのだ」と刷り込むことで新たなコンフォートゾーンが当たり前の事として定着します。

この工夫の詳細は明日以降にご紹介しますが、この理屈が理解できれば意図的にそのバンドの意識を劇的に変え、あたかもエレベーターに乗ったかのようなスピードで上達させることができます。強豪校に入学した初心者の1年生がたった数ヶ月で上手になっていく現象をバンド全体で意図的に創り上げることができるのです。

以上で一つ目の【A:置かれている環境を大きく変える】方策の説明は終了します。明日は2つ目の方策についてご紹介します。