前回の続きです。前職においてメンバーが目標を達成するための行動を起こす為に面談が必要であった事をお伝えしました。どの様な頻度や目的で進めていたか等具体的にご紹介していきます。
まず面談実施のタイミングですが、基本は年間4回行います。年度初めにまず行います。これは昨シーズンの実績のレビューと今年度の目標について話を聞きます。残りは3か月毎に一度実施し実績の進捗と原因の追究、目標の修正の必要の有無、そしてアクションプランという風に進めていきます。
面談の心構え(とても大事!)は、とにかくメンバーが委縮せずに能動的に自分の実績の原因を考え、そして目標に向けてのアクションプランを「自らの口で」言えるようにすることです。ここでの私はもっぱら聞き役です。私の発言は問いかけに対し出たメンバーの意見を褒めることと、目の前のメンバーに日頃思っている「期待」をいう事ぐらいです。そして、「褒める」と「期待」はとても、とても大事です!!と言いますのは、プロのセールスマンの集まりの会社であってもサラリーマン時代からの癖なのか「上司との面談」というと「怒られるんじゃないか?」、「詰められるんじゃないか?」などという心境になるようです(これは先生と面談する生徒さんも近い感覚があるかもしれませんよね)。なのでリラックスした雰囲気を作り、相手を褒め能動性の背中を押してあげるという事はとても大事になります。
進め方の一例です
1:アイドリング 今日は時間取ってもらって有難う!最近ご家族の皆さんはどう?お変わりない?…..(本人の回答)
2:実績のレビュー 昨年は1年間お疲れさまでした! どんな1年だった?充実してた?….(本人の回答)
【実績資料を見せて】数字的にはこういう結果だけど、本人的にはどうだった?…..(本人の回答)
3:原因の追究 うまくいった点、いかなかった点はどんなところ?是非教えて?…..(本人の回答)
他にはどう? どうしてそう思った?【優しく質問を深堀します】….(本人の回答)
※2,3はとにかく聞き役です。自身の意見は挟まず優しく話しやすいように色々聞いていきます。
4:称賛と期待 【称賛】いつも営業所の後輩を面倒見てくれて有難う。後輩はおかげで本当に元気付けられているよ!
【期待】この一年を通して是非営業所の若手の真のリーダー的存在になってほしいと思ってるよ
※日本人は比較的褒めるのが苦手でつい飛ばしてしまうリーダーも多いのですがここは必須です!試しにご自身が逆に褒められてみて下さい。その効果の大きさがわかります。
5:目標の共有 実績を受けて今期の目標を教えて?….(本人の回答) どうしてこの目標にしたの?…..(本人の回答)
いいよ!最大限の応援するよ!
6:アクションプラン 目標達成するためには何が必要?…..(本人の回答) どうしてそう思った?….(本人の回答)
他にはある?….(本人の回答)
7:アドバイス このアクションの為には今言ってくれた事の他に先輩からの助言を貰うと良いヒントになるよ。どう?
8:約束 ではまず今日から具体的にどんな行動を起こそうか?..(本人の回答)他にはある?..(本人の回答)
9:クロージング ではこのプランで頑張っていこう!応援してるよ!
こんな感じです。ざっと30分~1時間くらいかけて辛抱強く聞いていきます。とにかく自分の口で話してもらうという事がとても重要です。最悪なのはリーダーが「もっとこうした方が良い」のようなコメントを言いメンバーが「わかりました」というパターン。これはメンバー自身の目標ではなくリーダーの目標になってしまいます。
いかがでしょう?音楽に置き換えてみるととても面白いですし、色々な気付きが生まれると思います。バンド全体としての目標を掲げているケースは多いと思いますが個人の目標を立てている場合は少ないのではないでしょうか?「バンドの目標の達成の為に自分はどうなっていきたいか」という事になります。技術的な目標でもいいですし後輩指導や勉強との両立、部の雰囲気づくり等何でもいいと思います。大事なのが生徒さん自身が「何のために今この部活に参加しているのか?」という普段考えないことについて改めて原点を見つめる体験はとても貴重なものになると勝手に思っておりますがいかがでしょうか?