おはようございます。因数分解について100M走のアスリートの場合を例にとってご説明しました。又音楽は陸上でいう「タイム」という公平で共通の物差しによる評価が無い為にゴールの達成度は各人の主観に委ねられてしまうこともご説明しました。
では共通の物差しが無い中でどのようなゴール設定やその評価をしていくのでしょうか? これはあくまでも私個人の一つの案ではありますが是非トライして頂きたいと思っています。ポイントはここでも「因数分解」になります。
尚、アクションプランの前提の個人の目標のパートでは因数分解には触れませんでしたが、個人目標の設定の時にこのやり取りが必要な場合もあります。前後してしまい申し訳ありませんが参考にして頂ければと思います。
まずは生徒さんから出た個人の目標について、下記のような表現が出てきたら全て因数分解が必要だとご理解下さい。
「上手に吹けるようなになる」「みんなと合わせる」「きれいな音で」「〇〇(演奏技術名)が出来るようになる」「この曲の~の部分を吹けるようになる」
いかがでしょうか?まだ他にもあるかもしれませんが、これらは前回の表現でいう「カタマリ」です。この場合因数分解する必要があります。方法は比較的難しくはありません。ご本人に質問していけば良いのです。
「上手とは具体的にどういう事?音色?音程?リズム?」「みんなと合わせると言うのは、合っていないと自覚しているからだと思うけど何が合っていない?リズム?音程?表現?」「きれいな音という事だけど逆に〇〇さんの音は具体的にどう綺麗じゃないの?」「演奏技術が出来るようになるのはとりあえず音が出れば大丈夫?」「吹けるようになるとはとりあえず音を間違えないレベル?それともその他の要因も含めて?」
こんな感じで生徒さんに質問しながら、指導者としてのアドバイスも自然に混ぜて大丈夫です。こうやってやり取りをまとめていくと
(1)未知(不可能)領域への挑戦 音域の高低の拡張、タンギングの速さ、ダイナミクスレンジの拡張、フィンガリングの速さなどなど
(2)正確性の向上 音程、リズム、強弱その他の正確性
(3)その他 音色など
こんな感じに分類されるのではないでしょうか?この辺りの分類に前回の3つのパターンを当てはめて明日以降解説していきます。