おはようございます。先日はなぜネガティブ意見を歓迎するのか?についてご説明しました。さて個人面談に戻りますが面談の終盤でこの全体目標についてのシーンが来ました。今までの個人面談のポイントを理解して頂いた上で進めて頂いていれば、もう面談相手の方は委縮する事もなく本音を話してくれる環境になっている事と思います。ネガティブな意見を引き出す最大のチャンスです。

ここでは、わざとネガティブな意見が言いやすいような訊き方をしてあげるのが効果的です。今日のポイントは【ネガティブ意見を引き出す】です。「ポジティブな人を協力者にしてネガティブな意見を言う周囲の人を遠ざろと言ったのに、何でわざわざ面談相手からはネガティブな意見を言わせるの?」という疑問はあるかと思います。 ここではっきりしておくべきことは先日のネガティブ意見を言う「ドリームキラー」と呼ばれる人とは違い、面談相手の生徒さんたちはあくまでもその目標に向かって成長していく「主体」です。その主体である生徒さんの心の中には、多かれ少なかれネガティブなポイントがあります。そのネガティブ度合の大小によって、その目標に対する本人の温度感や納得度が変わってくるのです。 つまり目標に賛成している方の中にもネガティブなポイント、心配なポイントはあります。面談するすべての方のネガティブポイントを引き出して、そしてその点をクリアしてあげるという作業がとても大事になってくるのです。

前回も申し上げた通り、そのネガティブなポイントに触れずに蓋をすると、あとでとんでもないしっぺ返しがきます。一番理想はこのスタート時にネガティブな点、心配な点、別方向の意見の主張等を是非【引き出して】あげて下さい。

ではどのようにしてネガティブな意見を引き出してあげるのでしょうか?それは相手が「ネガティブな意見を言っても大丈夫なんだ」と安心できる状況が作れればOKです。一つの例としては質問する側の自分が敢えて一瞬ネガティブ側に立った質問を投げかけるというやり方があります。例えば「全国大会出場」が目標とした場合、下記のような質問例です。

自分:全国大会出場という目標については〇〇さんはどう思う?

相手:良いと思います。

自分:〇〇さんは前向きなんだね。素晴らしい!

(質問例1):でもこの目標は確かにとても高いレベルの目標だけど大丈夫?心配事とかは無い?

(質問例2):部の雰囲気が厳しく変わってしまうと心配している意見もあるんだけど〇〇さんはその辺心配じゃない?

(質問例3):引退時期が遅くなるから受験を心配する意見も出てるけど〇〇さんは大丈夫?

ざっとこんな感じです。このように呼び水を整えてじっと反応を待っていると、徐々にそれにつられて本音の意見が出てきます。一つ出てきたらしめたものです。「他には?まだ心配な点はあるでしょう?」と訊いていけば思っているネガティブ意見が続いて出てきます。ここでのゴールは「全ての膿(ネガティブ意見)を出し切る事」です。全て出し切り、それらの膿が解決されれば後は全体目標達成の為に100%の力で臨む事が出来るようになります。

出た膿を解決するためにはどんなポイントがあるか?明日以降ご説明しますね。